「恋愛がうまくいかない…」と悩む方は、少なくないと思います。
・これまで恋人ができたことがない
・今恋人がいるけど、何か満たされない
・過去に付き合っていた人から振られて、自分に自信が持てない
等々、恋愛をめぐる悩みは尽きることがありませんよね。
僕自身も、これまで恋愛に関しては数々の失敗を繰り返してきました。「自分はなんてダメな男なんだろう…」と絶望して、布団の中から出られないこともありました。しかし、悩み苦しんだ経験は、大切なことを気づかせてくれるきっかけにもなりました。
今回は、恋愛について悩む方向けに、背中を押してくれる本を紹介していきます。
目次①『非モテの品格―男にとって「弱さ」とは何か』杉田俊介著②『すべてはモテるためである』二村ヒトシ著③『モテないけど生きてます―苦悩する男たちの当事者研究』ぼくらの非モテ研究会編著
①『非モテの品格―男にとって「弱さ」とは何か』杉田俊介著
1冊目に紹介する本は、『非モテの品格』です。著者の杉田さんは、ご自身のフリーター経験をもとに、いわゆる「ロスジェネ」問題についての論考を多数発表されてきた方です。
杉田さんはこの本で、「男の弱さとは、みずからの弱さを認められないという弱さなのではないか」という、ひとつの考えを述べています。
その要因として、「男性稼ぎ手モデル」と呼ばれる日本の労働のあり方、それに伴う男性への就職などへの圧力や、弱さを表に出してはならないというジェンダー規範などがあり、男性は知らず知らずのうちに、自らを追い込んでしまうといいます。
また、自らの失恋や結婚・子育ての経験から、「非モテ意識」は恋人がいない時だけでなく、結婚してからも襲ってきたといいます。
その中で杉田さんは、「自分の中につらい、寂しいという感情があることを、否定しなくてもよいのではないか」と、読者に問いかけます。悩み苦しみながらも、人を大切にすることは忘れずに、自分も誰かも愛せるようになってほしい。
僕が初めてこの本を読んだとき、杉田さんのこのメッセージに、とても励まされた気持ちになりました。それから僕は、新しく恋人ができましたが、自分も人も大切にできる人間になれているか?と、よく自問自答します。きっと、その自問自答を繰り返しながら、日々出会う人を大切にしようとすることが、人間関係をよいものにしていくきっかけになるのかなと思います。
②『すべてはモテるためである』二村ヒトシ著
次の本は、『すべてはモテるためである』です。この本は、AV監督として数多くの女性と関わってきた二村ヒトシさんによる、恋愛について考えるには欠かせない一冊です。
二村さんはこの本の冒頭で、「あなたがモテないのは、あなたがキモチワルいからでしょう」という問題発言(?)を放り込んできます。
この時点で多くの読者は反発するかもしれませんが、読み進めていくと、「気持ち悪い」とはどういうことかについての答えを明かします。二村さんいわく、「気持ち悪い」とは「相手に対して自意識過剰になっている(暗い、臆病な人)」、「相手との関係について考えるべきことを、しっかりと自分の頭で考えていない(バカ)」の2通りに分けられるとのこと。
この本はその後、「バカ、臆病を治すには」「どうやって恋愛するか」と続いていきますが、この本の大きな特徴は、終始「自分の頭で考える」ことを求めてくるということです。
恋愛は結局、「個人」と「個人」の間の関係であり、どんな人なのか、どんなことが好きなのか、どのような関係を望むのか等々、一人ひとり大きく違います。だからこそ、マニュアル本やハウツーに頼りっきりにならずに(頼りたくなる気持ちはわかりますが)、自分はどうしたいのか?を考え続けなければならないことを、この本は教えてくれます。
③『モテないけど生きてます―苦悩する男たちの当事者研究』ぼくらの非モテ研究会編著
最後に紹介する本は、関西を中心に活動するグループ「ぼくらの非モテ研究会」(通称:非モテ研)のメンバーによる、活動記録ともいえる本です。
実は僕もこのグループにいた時期があり、この本にも少し関わっています。
この本には、「自分の非モテの苦しみはどこから来るのか」「どうしたら生きやすくなるのか」を、メンバーと共に自己探求してきた足跡が綴られています。
非モテ研用語集や、メンバーたちの個人研究には、非モテに苦しみつつも、自分の人生に楽しみや面白さを見出そうとする非モテ研のよさが現れていると思います。
少しだけ、「非モテ研用語集」の紹介をしたいと思います。
「女神」…女性と関わることが少ない環境・人生の中に突然現れ、声をかけてくれたり優しくしてくれたりする女性を神聖視してそう呼ぶ。
「挽回の筋トレ」…失恋やいじめなどの挫折を経験した男性が突如始める筋肉トレーニング。挫折を与えた男性がマッチョだったことが関連しているかもしれないという仮説が提示されている。
「「進研ゼミ」の内面化」…子どもがいる各家庭に郵送される「進研ゼミ」の勧誘漫画に由来する。①成績が上がれば何事もうまくいくと考えるようになること。②勉強と同じように、やったらやった分だけ何事も成果がついてくると思い込むこと。
おわりに
以上、恋愛について悩む方向けに、背中を押してくれる本の紹介でした。
興味を持った本がありましたら、ぜひ読んでみてください!
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